
こんにちは!
大阪市住吉区長居で、セックスレスや性機能障害のお悩みに対応するRISA鍼灸院 院長のえみすけです。
40代、50代の男性の皆さん、最近パートナーとの性生活はありますか?
「昔よりも明らかに回数が減った」
「誘っても、妻が応じてくれない」
ていうご家庭のほうが多いんじゃないでしょうか。
セックスしてるご夫婦のほうが稀すぎて、「うち、まだあるよ」と打ち明けたら、その場の男性全員にびっくりされて「どうやって?!」「なんで?!」って質問攻めにあう、みたいな話も聞きますね。
日本人の中高年夫婦の7割がセックスレスという調査結果も出ています。
今日は、中高年のセックスレスについて考えていきます。
年代別セックスレス率|データで見る現実
日本家族計画協会の「ジャパン・セックスサーベイ2020」によると、この1年以上セックスをしていない男性の割合は
- 20代:17.9%(約5人に1人)
- 30代:28.3%(約3.5人に1人)
- 40代:35.9%(約3人に1人)
- 50代:45.3%(約2人に1人)
- 60代:62.2%(約3人に2人)
でした。
この数字を見ると、40代を境に急激にセックスレス率が上昇していることが分かります。特に注目すべきは、50代では約半数、60代では実に6割以上の男性が1年以上セックスをしていないという現実です。
じゃあ女性はどうなの?
ってことで女性も見てきたら、女性はもっとセックスしてませんでした😇ワーオ
同調査で、50代女性の約6割、60代女性の約7割が1年以上セックスをしていないと回答しているんです。男性よりも、ちょっと多いですね。
ところで、年とったらそもそも、もう性欲そのものも減退していくのでしょうか?
実は、泌尿器科医である今井伸先生は
「40代、50代、60代になっても、男性の
性欲はまだ枯れていない」
とおっしゃってるんですね。
つまり、性欲はあるのに性行為の回数は減っているという矛盾した状況が中高年男性に起きているのです。つらい!!
しかもこの現象、日本特有のものらしくって。
海外の調査と比較すると、日本人のセックス頻度は世界的に見ても低い水準にあるんです。
例えば、アメリカやヨーロッパの同世代と比べると、日本の中高年男性のセックス頻度は半分以下というデータもあります。
では、なぜこのような「性欲と性行為の乖離」が起きているのでしょうか?
その答えは、男性のことだけ考えてても出てきませんでした。やっぱり「お相手」である女性側の意識にあったんです。
セックスレスの原因|なぜ夫婦間で温度差が生まれるのか?
なぜ「中高年夫婦の7割がセックスレス」という事態が起こるのでしょうか。調査結果の背景には、男女間の大きな温度差がありました。
日本性科学会のセクシュアリティ研究会が2014年に調査した「中高年セクシュアリティ調査結果」によると、
男性側の意識
- 50代以上男性の約40%が「妻とのセックスを求めている」
- 年齢を重ねても性的な関心は維持されている
- 経験を積んで余裕を持って楽しめる円熟期だと感じている
女性側の意識
- 50代女性では22%しか「夫とのセックスを求めていない」
- 60代女性では12%と、さらに激減
- 性への関心度は、男性の約3分の1から5分の1程度
という結果がありました。
そらセックス無理やわ。
この男女間の意識格差が、中高年夫婦のセックスレスの最大要因です。男性が求めているのに対し、女性側の関心が大幅に低下しているのです。
さらに、40~50代は生理的な変化の節目でもあります。女性は閉経に伴う更年期を迎え、ホルモンバランスの変化で性欲が減退することが多くなります。一方、男性も男性ホルモンの減少が始まり、「男性更年期(LOH症候群)」が始まる人も出てきます。
つまり、生理的な変化と心理的な温度差が重なって、中高年夫婦のセックスレスが加速するという構造になっているのです。
ほまもう無理ちゃうん。て思ってしまいがちですが、女性側の気持ちをしっかりと理解して生活することである程度は予防・改善できます。
中高年夫婦がセックスレスを解消するポイント
中高年期のセックスレスを解決するにはどうしたらいいのか。以下の4つのことに気をつけてみましょう。
- 心を近づけるコミュニケーション
- 年齢に応じたアプローチ
- 健康管理としての視点を持つ
- パートナーへの配慮
一つずつ解説します。
心を近づけるコミュニケーション
まずは話す。もうこれしかない。
「自分はもっとしたいと思ってるんだけど、どう考えてる?」って聞いてみる。そこで相手の率直な想いを知る。
相手が「したくない」なら、その理由は何なのかを理解することが大事です。
シンプルに気持ちよくないから?
濡れなくて痛いから?
そんな余裕がないから?
自分への気持ちが下がってきているから?
もう充分満足しているから?
これは相手によって違うし、正直に聞かないとわからないことです。お互いの本音を言い合えて初めて、問題解決のスタート地点に立てます。
こういった腹を割った話し合いができるように、日常的に優しい言葉かけややりとりをしておける夫婦だといいですね。
年齢に応じたアプローチ
若い頃と同じように考えない、てのはとっても大事です。
「もうあかんわ」ではなくて、その年代なりの豊かな関係性を模索するべきなんですね。
セックスの前提を挿入ありきにしないとか、硬い勃起にこだわらないとか、アイテムを使用するとか、射精がない性行為にしてみるとか。
若い頃には考えられなかった価値観かもしれませんが、身体の変化とともに価値観を変化させていけば、いつまでも身体に負担なく愛をはぐくむことができます。
健康管理としての視点を持つ
性生活を「娯楽」としてだけでなく、「健康管理」の一環として捉える視点も必要です。
人間には「廃用性委縮」という概念があるのですが、これは「使ってないんやったら機能落とすで」というやつなんですね。性機能っていうのは、使わないと簡単に落ちます。
しかし、女性と違って男性は、理論上は死ぬまで子作りができる性別。男性ホルモンも、女性ホルモンほどは急激に分泌が低下するわけでもありません。
適度な性刺激や、パートナーとの親密な生活は、男性ホルモンを活性化させます。性生活は贅沢品ではなくて、お互いの健康を活性化させる大切なもの。健康管理の一環に、再開のきっかけをつくってみてもいいかもしれません。
パートナーへの配慮
ここが最重要です。
男性側の一方的な欲求ではなく、相手の気持ちや身体の変化も理解しなければ、一方的に拒否られて終わりです。
女性は、数十年前の育児期間においての恨みや遺恨が残っている場合もあり、「あの時に協力してくれなかったくせにセックスだけ求めてくるんかい」という怒りを持っていることもあります。
過去に何かしてしまった自覚があるのであれば、相手の気持ちに配慮して、どうすればまた再びそうなれるか、というのを根気よく話しあいつづけましょう。
愛している、ということがちゃんと伝われば、また昔のように愛し合える日も訪れると思います。
道のりは長いかもしれませんががんばりましょう!
まとめ
中高年になっても豊かな性生活を維持することは、難しいけれど決して不可能ではありません。
適切な知識と理解、そしてパートナーとの良好なコミュニケーションがあれば、年齢を重ねても充実した性生活を送ることができるんです。
健康で幸福な人生のために、セックスレスをごまかさず、真摯に向き合うカップルが増えると嬉しいです。
臨床では、性の相談も承っています。腰痛で来院しつつ、夫婦問題を相談する、とかも全然ありなので、いつでもどうぞ!


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