RISA鍼灸院を開業して半年が過ぎました。
RISA(りーさ)というスペイン語の意味は、「笑う」。鍼灸を受けることで、そしてここに来ていただくことで、たのしく笑って過ごしてほしいなという気持ちからつけた名前です。
鍼灸は、めちゃくちゃしんどいとか、つらく苦しいときに受けるものでもあるのですが、
ほんとはもっとポップに、というか
そこまでしんどくはないねんけど、なんかちょっとたまに、行っとこうかな〜っていうかんじになれば、ものすごくいいなと思っていて。
だからこそ、ここでは、ほんとに些細なお悩みから、わりと深いお悩みまで、いろいろなことに対応できるようにしているつもりです。
ほんまに悩みが深い時は、なかなか笑うことだって難しくはなるけど、でもそれでも、楽しさや笑いは忘れたくないよなって思うから。
世界情勢も不安定で、毎日あんまり楽しくないニュースが多いけど、そんな中でも、一日の中でちょっとだけ「ふふっ」てなる瞬間を増やせたらいいなと考えてます。
ところで、RISAは、「性のお悩み」にも対応している鍼灸院です。
こういうところってあんまりないのか、けっこう他府県からも来院される方がおられて、わたしとしてはめちゃくちゃ申し訳ない気持ち。
わたし、子ども向けの小児はりという施術もしているのですが、2016年に別の店舗を開業した時も、おんなじようなことを思っていました。
「この施術を受けられそうな治療院が、近くにないからここに来ました」
これ、ありがたいんですよ。
でも同時にめっちゃ申し訳ないんです。
時間も労力も交通費もガソリン代も余分にかかるし、できたら、いろんなお悩みに対応できる治療院が増えて欲しい。
小児はり、薄毛治療、性機能の治療、というのは、もしかしたらまだまだ「すべての鍼灸院で対応していますよー!」みたいな施術ではないのかもしれなくて。
でもわたしとしては、患者様の深いお悩みに触れるたびに、もっとこの分野に明るい鍼灸師さんが増えれば、みんなにとっていいだろうなぁ、と思っています。
ということで、来月、鍼灸師さんに向けてセミナーやります。
去年2月も一緒にセミナーをさせていただいた、男性性機能治療や不妊治療分野の権威、伊佐治先生と一緒に。(おそれおおいぜ・・・)
これ、正直、興味ある鍼灸師さんは少ないと思います。自分がそういうことで悩んでいるか、患者さんから臨床でこういった悩みを打ち明けられているわけでなければ、特に困ることがないから。
美容鍼セミナーみたいに、これを習えば明日からすぐに患者さんに喜んでもらえる!(しかも高単価メニューだから儲かる!)みたいなものではないし、
習ってすぐに活かせる知識なのかといわれたら、そうでない人もいるでしょう。
性のお悩みは、人間のとても深い深いところにあって、取り扱いを間違えるとかんたんに人を傷つけることもできてしまうと思っています。
だからこそ、わたしが所属する日本性科学会では、医師のほかに臨床心理士や公認心理士がいるんだろうと思う。
性機能、とはいうけれど、機能というのは思った以上にメンタルの影響を受けるのです。
特に女性は、気持ちが入っていないと、濡れないし、気持ちよさを感じにくいし、そもそもしたくなりません。
男性と女性の興奮するポイントや時間は違うし、こういったすれ違いや知識の偏りが、夫婦間の問題を招いていることもあると思う。
鍼灸は、不妊治療と相性が良くて、妊活をされているご夫婦が鍼灸を受けることは、いまやめずらしいことではありません。
妊活のために鍼灸を受ける。
それって、とってもおすすめです。間違いない。
でも、わたしが出会うのは、
「妊活のために仕方なく子作りしている夫婦」のほうが圧倒的に多くて。
この日が排卵日だから、このへんでタイミングとってくださいねーって言われて射精するのって、結構いやだと思う。
したくもないのに、受け入れるのも、盛り上がらないと思う。
相手を求める気持ち、受け入れる気持ち、そういった気持ちの部分を大事にしないと、人との関係性はむずかしくなってしまいますね。
これは妊活に限ったことではなくて、夫婦生活をともにしていくうえで、関係性や性の部分って避けてはとおれない。
まわりに人がたくさんいて、ガヤガヤしている治療院なら「腰痛があって……」ぐらいしか、患者さんも打ち明けられないとは思うけど、
ひとり治療院だと、「夫の腰痛のせいでセックスレスになってるのが寂しいです」とか、腰や骨盤まわりの筋肉が硬いことで、「実はあんまり濡れなくて」っていうご相談にもつながるかもしれません。
このセミナーでわたしが担当するパートでは、患者様に信頼してお話をうちあけていただきやすい環境づくりや、施術者の態度、知っておきたい知識などをお伝えします。
せっかく鍼灸師なのだから、やっぱり心も身体も、トータルで相手の体調を考えたいですよね。
たとえば男性のED(勃起障害)という症状をひとつとっても、わたしが対応しているのは「カップルの悩みとしてのED」です。EDであることで、自信をなくし、それが関係性にまで影響していないか?
そういったことをお伺いしたり、これを機に、ふたりで性について、今後の関係性について考えていただくことができると良いなと思いながら施術にあたっています。
また、女性の性交痛に対して鍼灸ができるアプローチのお話もさせていただきます。もちろんこちらも、気持ちに焦点をあてています。ただ痛みがなくなればそれでいいわけではないし、特に女性は、性的なことについてネガティブな概念をもっていることも多いので。
そして、やはりセミナー参加者さんみんなで、パートナーシップについて考えたいな。
パートナー、って、すごく良い言葉やと思うんですよね。対等なかんじがすごくある。
でも正直、わたしのまわりのカップルで、あーーこのふたりはめっちゃすてき!力関係が超理想!みたいお二人は少ないです。
男性がちょっとモラハラぽくて、女性が自尊心低め(あるいは夫に削られている)か、
女性が文句多すぎて、男性が不憫になるぐらいやさしすぎるか、
お互い無関心かw(それはそれでええけど別に)
対等で、困ったときは助け合えて、いつも支えてくれることに感謝できて、世界で一番大好きな人。
こういう二人になれたら、すごくいいなと思います。
もちろん、お前はどやねん?て聞かれたら、わたし離婚してますんで、まったく説得力はないですけど。でもだからこそ、理想をもっていたいです。
そんなわけで、セミナーは4月10日です。
でもアーカイブは残るから、別にこの日この時間に観れなくても大丈夫そう。
患者様のお悩みに対して、少しふみこんで、もっと深いところでも助けになりたいという方がもしいらっっしゃったら、ぜひ一緒にお勉強しましょう。
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